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不器用だからダンス向いてない?!



「みんなが3時間でできることを私は100時間かかる」これは映画「ガールズ・ステップ」に出てくるセリフです。

 

クラスの端っこにいるような子達がダンス部を作るストーリーなんですが、その中でも不器用な子が言うセリフです。ダンスの才能が無いから、頑張って100時間練習して、みんなよりも努力してできるようになるわけですが、諦めずに100時間練習できたことが、それが才能でしかないと思うのです。

 

100時間練習してできるようになるまでには、悔しくて泣きながら練習する日もあると思うし、諦めたくなる日もあると思います。それを乗り越えてできるようになっていくわけです。

 

そしてまた、新しいステップをできるようになるまで100時間かかるかもしれない、また次に新しいステップをできるようになるまで100時間かかるかもしれない。でも同時に諦めなければできるようになる自分も知ることができ、できるようになるまで頑張れた自分を好きになれます。これがとっても大事。

 

自分を嫌いな人の中には、自分が自分のために頑張れなかったことが原因の人もいるでしょう。本当はできるようになりたいのに、自分の気持ちをごまかしてやらなかったり、やる前から見限ったり、できないことを受け入れなかったり、自分のために行動しなかった。それで、気持ちが曲がったまま、捻れたままきてるわけです。そうなると、自分が本当はどうしたいのかがわかりにくくなり、勇気を持てないまま人生が終わってしまう。

 

だから、子どもの頃から悔し泣きもたくさんしながら、挑戦していく気持ちを持ってほしいと思います。ダンスだけでなく、何でも。私がレッスンでも、振り付けの仕事でもよく言うのは、「今の100倍大きく表現してみて」「家で100回練習してきて」などで、オーバーに伝えてはいますが、本当にこれをやってみたらその人の中に何か生まれるからです。

 

本当はもっとできる、もっと素敵にできるというのが私には見えているのですが、本人がそれに気付いてないのです。私なんかができないと思っていたり、想像できる範囲を超えたことを私が言っていて伝わってなかったりしてるようです。もっとその先があるということを伝えるのは本当に難しいです。

 

私の周りの人たちの中では、「私はできる」と自分に言い聞かせてる人がどんどん自分の夢を叶えていっています。ダンスでもそれ以外でも、壁にぶち当たるたびに言い聞かせてるような印象です。当時の私は、失礼ながら「そんなそこまで言い聞かせてもそこまでの能力ないんじゃないか、、、」と思っていましたが、そう感じていた全員がめちゃくちゃすごい人たちになっていっているのです。器用さなどの能力や才能はそんなに関係ないと確信に変わりました。むしろ、メンタル。努力できるメンタル、諦めないメンタル、自分を信じる力だと思います。

 

すごいというのは、もちろん周りの評価も高く、有名になっているというのもありますが、自分の進みたい道にぐんぐん進んでいっているというのがすごいのです。自分を貫いている強さです。そういう強さというのは、生まれ持ったものもあるかもしれないけれど、今まで悔しい経験をたくさんしながら、諦めずに頑張れた自分を知っているから、そういうメンタルが育っているのだと思います。

 

私も今まで挫折もして、諦めたこともたくさんありますし、自分のために頑張れなかったこともたくさんあります。好きなことしか頑張れないし、努力も嫌いです。でもですね、結婚して子どもができたら、大嫌いだった裁縫も頑張れましたし、部屋の片付けも前よりはできるようになりました。意外にやればできるなという気持ちにもなりました。もっとできないと思ってましたし。覚悟を決めてやれば、思ったよりできることもあります。むしろ楽しめていたり。できたときに楽しいと感じる感覚が次に頑張る気持ちに繋がります。

 

そういう経験の積み重ねが必要だと思います。ダンスは時間をかけて回数やらないと上達はなかなかしません。これは避けて通れないところです。誰かに代わりに練習してもらうこともできません。練習しかないです。練習です!

 

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