振り覚えが悪くて悩んでる人はすごく多いです。私に相談のメッセージをくださる方にもこのご相談は多く、頑張ってるこその悩み、ダンスが上達したいからこその悩みなので、真剣にダンスをやっているからこその悩みです。
◾️ダンスの振り覚えが悪くなる理由
ダンスの振り覚えが悪い理由の1つとして緊張状態であることがあります。最初は誰でもスムーズにできないのは当たり前のことです。ダンスを始めたときに「ついていけない!覚えられない!」と感じて、自分は頭が悪い、できない、ダメだと感じます。そうなると、次のレッスンのときに、今日は覚えなきゃと必死になります。そして、覚えられない。周りはスムーズに覚えてるのに、自分だけできない感覚にもなったりします。
イベントに出演したり、コンテストに参加したりするときは、みんなの足を引っ張らないようにしたいとさらに必死に覚えようとしますよね。ダンスの振り付けを覚えられない1番の理由は、自分からの『プレッシャー』だと感じます。覚えられなかったらどうしようという焦りや、覚えられない自分が嫌だという気持ちから、振り付けを覚えるときに緊張してしまい、頭の中のおしゃべりがとまりません。『どうしよう、できなくて悲しい、自分はダメだ、恥ずかしい、こんな自分は嫌だ、、、』などなど。このような精神的に追い詰められることで、本来の能力を発揮できてない人はかなりいると思います。
もちろん、生まれ持った覚える能力というのは個人の差がありますが、それを超えていくのが人生の楽しみでもあるわけです。私が過去に教えていた生徒にかなり振り覚えの悪い子がいました。一生懸命さはすごく伝わるのですが、ほぼ覚えられてないので、毎回ダメだしをするところまでいけず終わるのです。しかし、本番の日になると、すごく目を惹くダンサーで存在感がすごいのです。周りの子もあの子は努力家で人一倍練習していると言ってました。レッスン終わってからも、友達に教えてほしい、一緒に練習してほしいとお願いしている姿も良く見ました。なので、振り付けを覚えられないことは悩むことではなくて、覚えるまで何度でも練習する忍耐力や情熱があれば大丈夫なのです。
といっても、オーディションや良いポジションをもらいたいときは、早く覚えなければ良い結果がでないことは事実です。その場で覚えて踊る審査はよくあります。そういうときはどうすれば良いのか。
それは、コツコツやるしかない。毎日鍛えているところは強くなっていきます。動画を見て振り付けを覚える練習をするなど、毎日コツコツ努力するしかないと思います。自分の夢がオーディションを避けて通れないのであれば、それに向けて取り組むしかないわけです。
◾️振り付けを覚えるための対策
まず、先程も書いた、自分へのプレッシャーをかけるのをやめます。なかなか難しいかもしれません。できない自分を責めるのをやめて、できたところに目を向けるようにしてみてください。できないことを受け入れて、できないなりにできたところを喜んでください。
そして、覚えられなくても大丈夫、本番までにできるようになったら大丈夫だと考えてください。だから、それまでに人一倍練習してあげると自分と約束して安心させてあげてください。そして、その約束を守ってください。ダンスの振り付けを覚えるのは、はっきり言って慣れです。コツとか向き不向きもあるかもしれませんが、回数やってナンボです。一度習った振り付けは覚えられなかったからといって、そのままにせず、自分のものになるまで、自分一人でも踊れるようになるくらいまではたくさん練習してください。回数たくさん練習してください。頭で考えなくても体が勝手に動くくらいにたくさん練習してください。そして、たくさんの動きが体に入っていたら、自然に振り付けを覚えられるようになっていきます。
例えば、フランス語を2文くらい聞いたのと、日本語を2文くらい聞いたのでは、あきらかに日本語の方が覚えられていると思います。フランス語の方は、最初の発音くらいしか覚えられてないかもしれません。それは、当たり前ですよね。日本語は基礎が入っているし、普段使ってるわけですから耳も慣れてます。
ダンスも同じです。普段使わない動きや慣れてない動きの連続を覚えるのは大変です。だから、1つでも多くダンスの動きを覚えることで、覚える際に初めての動きが減り、知ってる動きが増え、振り付けを覚えるのが楽になります。そして、振り付けを覚える時間に覚えられなくてもしっかり練習してできるようになる自分を知っていれば、レッスンのときに緊張することも減り、必ずできるようになる自分を信じて取り組めます。その積み重ねが上達に繋がっていきます。心と体の両方が鍛えられていきます。
なので、振り付けを覚えるのが早くなりたい人は覚悟を決めてください。毎回たくさん練習する、体が勝手に反応して踊っちゃうくらい自主練習をする、自分を励まして応援すると。コツコツとです。時間はかかるかもしれませんが、これが一番近道です。